自分より良い状況の仲間を使う
サッカーは、チームプレーだ。
と、言っても、その意味は深く、きっと正解もない。
ただ、分かりやすい例として、
「自分より良い状況の仲間を使う」
という考え方があると思う。
サッカーは、ポジショニングつまり、どこに、どの程度のプレスを受けて位置しているかという点と、身体の向きつまり、どこを向いているかが、その選手の状況を評価する重要な因子になる。チームの意思として、左サイドに展開したい場合、ボールを持った右サイドを向いた選手が振り返ってパスするよりも、フリーの左サイドを向いた選手に渡し、その選手が展開した方が、スピードも速く、パスも正確になるケースがある。こういう場合は、無理に自分でボールを保有し振り返って蹴るよりは、状況の良い仲間を使う方がクレバーだとされる。
サッカーの状況判断とは、こういった自分本意ではなく、チーム本意に立ち、判断することが求められている。
この考え方は、チームプレーの卑近な例だし、大人の実社会においても、とても参考になる考え方だ。まさにサッカーの真髄とも言えるものだ。
このチーム本意のチームプレーは、自分以外の仲間の状況を理解把握する力や、次のプレーをイメージさせるパスの出し方、など、実に奥が深い。
うちの息子も、4年も後半にさしかかると、
こういったチームプレーを求められ始めている。サッカーの本当の醍醐味に、足を踏み入れ始めたんだと、嬉しくなる。
サッカーは、仲間と楽しくやるだけのスポーツではない。仲間を取り巻く全ての変数を理解し、表情や向きや癖を読み取り、次のプレーをイメージさせるアクションを行う。そしてそれが連続していくからゴールに繋がる。それが出来て始めてサッカーだ。
ここからが、息子にとっても、いよいよサッカー本番突入だな、とワクワクしてきた。