狭きセレクション
u11 の夏がきた。
ここからが本番だ。
J下部は、プレミアとJA中央大会に、
スカウトを派遣している。
ここで練習会に呼ばれること、
そして練習会を積み重ねて、内定をもらうこと。これが実は、ジュニアユース時代に、J下部クラブに入るための、最短経路。
セレクションに合格すれば、、と考えている親も多いが、セレクションの前に、スカウト内定で、約9割は埋まってしまっているのだ。
最低でも、まずはブロックトレセンにいること。そして上記のリーグ戦や公式戦で、アピールすること。これが最低条件。
さらに、アピールの方向は、球際、スピード、そしてコーチング。視野の広さとオフザボールの動きまで出来れば、練習会に呼ばれる可能性は飛躍的に高まる。
そして何よりも、真剣にサッカーをやっていること。これが実は、最後の最後に重要になる。
というのが、我が家の戦略。
結果はどうなるかは、これからの楽しみ。
久保くんや、安部くん見てると、
勇気もらえますね!
堂安!南野!
とにかく、堂安、南野は、すごい!
ボールを持った瞬間の期待感!
彼らの凄さは沢山あるが、
素人目に思うのは、
とにかく、強引
ということ。
必ずしも綺麗なプレーだけではないが、必ず抜ききる、ボールを取られない、そしてフィニッシュまで、とにかく、ゴーインだ!
この強引さって、簡単そうに見えて、案外難しいはず。スピードとテクニックを高いレベルで維持した上に、パワーを発揮しなきゃだからだ。
うーむ、息子にそこまでの強引さがあるだろうか。常に緊張感を持ちながらプレーしないと、いけない。緊張感、つまり爆発的な集中力だ。
日々の練習の中に、ジュニア世代でも、こういった意識を植え付けて欲しい。
ベッカムの怖さ
改めて、デイビッドベッカムのスーパープレー集を見直した。やはり、ベッカムはすごい。
ベッカムは、他の選手と、縮尺が違う。
普通の選手なら遠くて狙わない距離のパスを通す。遠くて狙わない距離のシュートを入れる。
ドリブルもテクニックというよりは、判断の速さと大胆なコース取りと、スピード。
なんか見ていて、普通の選手が感じてしまう「遠さ」を、彼は感じていないんだろうな、と思う。もちろん、その距離を物ともしない精度の高いキックは大前提であるが、視野や感覚の違いがあると思う。
全くの逆サイドから飛んでくるベッカムのアーリークロスをピンポイントでダイレクトボレーで合わせ決めてしまうジダンも、かなりすごいんだが、鳥の目を持つかのようなベッカムのダイナミズムは、相手にとって、想定の範囲外となり、とても恐ろしい存在だろう。
この鳥の目を、如何にして育めるのだろうか。まだ、キック力が足りないジュニア期において、高い視点を持つには?
トレーニングは数多あるだろうが、まずは、姿勢かな、と思う。
高い視点を持つには、足元の技術力を向上させ、いかに遠くを見通せる姿勢を維持できるか、が大事だと思う。
中田英寿が、抜群の体幹で常に良い姿勢を維持し、ロングパスを通していたように、ちょっとしたことのようで、とても大切だと思う。
ベッカムはような姿勢と視点を、少しずつ育んでいきたい。
自分より良い状況の仲間を使う
サッカーは、チームプレーだ。
と、言っても、その意味は深く、きっと正解もない。
ただ、分かりやすい例として、
「自分より良い状況の仲間を使う」
という考え方があると思う。
サッカーは、ポジショニングつまり、どこに、どの程度のプレスを受けて位置しているかという点と、身体の向きつまり、どこを向いているかが、その選手の状況を評価する重要な因子になる。チームの意思として、左サイドに展開したい場合、ボールを持った右サイドを向いた選手が振り返ってパスするよりも、フリーの左サイドを向いた選手に渡し、その選手が展開した方が、スピードも速く、パスも正確になるケースがある。こういう場合は、無理に自分でボールを保有し振り返って蹴るよりは、状況の良い仲間を使う方がクレバーだとされる。
サッカーの状況判断とは、こういった自分本意ではなく、チーム本意に立ち、判断することが求められている。
この考え方は、チームプレーの卑近な例だし、大人の実社会においても、とても参考になる考え方だ。まさにサッカーの真髄とも言えるものだ。
このチーム本意のチームプレーは、自分以外の仲間の状況を理解把握する力や、次のプレーをイメージさせるパスの出し方、など、実に奥が深い。
うちの息子も、4年も後半にさしかかると、
こういったチームプレーを求められ始めている。サッカーの本当の醍醐味に、足を踏み入れ始めたんだと、嬉しくなる。
サッカーは、仲間と楽しくやるだけのスポーツではない。仲間を取り巻く全ての変数を理解し、表情や向きや癖を読み取り、次のプレーをイメージさせるアクションを行う。そしてそれが連続していくからゴールに繋がる。それが出来て始めてサッカーだ。
ここからが、息子にとっても、いよいよサッカー本番突入だな、とワクワクしてきた。
中学受験?サッカー?
都内に住んでる方なら、気持ちわかると思うのですが、東京ってどうしてこうも中学受験が大変なんでしょうか。
サッカーが上手な子でも、いつの間にかチームを辞め、受験勉強に専念する子が沢山います。
もちろん本人の望む学校に入れてあげたいし、入る中学で少なからず人生に影響もあるでしょうし、中学受験を全面に否定するつもりはありません。
それにしても、あまりに過熱し過ぎというか、極端じゃないでしょうか?
このテーマは、まだまだ考え抜かなきゃいけないことだと思ってますが、一旦の僕の結論は、
サッカーも勉強も独立背反したものではなく、常に表裏でありシナジーがあるもの。
という考えです。当たり前と言えば当たり前。文武両道です。どちらかをやると、どちらかが出来なくなるものでもないし、そうなるのであれば、やり方が間違っている、という考えです。
これは、子供にとっては、少々酷です。
だって、サッカー全力でして帰ってきて、また勉強しなきゃいけないんですから。親の伴走が不可欠です。
でも、前述のシナジーがある、という前提にたてば、勉強はサッカーのトレーニングであり、サッカーは勉強の一環なんです。共に一体なんです。
サッカーは実はとても科学的で法則があるだけに思考と判断が伴います。数的不利はピンチになるし、その状況下で適切な判断がなされなければ、失点します。楽にボールを受けるためのポジショニングはあるし、その受け方一つで、サイドを替えて局面をひっくり返すことも出来る。
つまり、超高速で将棋してるようなもんなんです。ただし、指し手はおらず、駒が自力で考え動かなきゃならないんですが、、
こんなにも思考と身体運動の両方を、高次元で求められるスポーツも珍しいんじゃないでしょうか。だからこそサッカーのために勉強をし、サッカーが学力を高めるんです。
もちろん理想的なことを書いていると思います。ただ一度しか無い人生、ここにチャレンジしなきゃ勿体ないってくらい大切なことだと思います。
早くしてサッカーを辞めさせ受験勉強に専念させる方からは、わかってない!とお叱りを受けるかもしれませんが、出来るところまで、頑張りたいと思います。
J下部から学ぶ
我が家は、街クラブ派であるが、J下部でどんな練習をし、今何を大切にしているかは、やっぱり気になる。
日本サッカー界の頂点にある経験や情報に基づく考え方や方法論だ。あわよくば参考にしたい。よって常にアンテナ高く情報収集に励んでいるわけだが、聞いた話の中で、なるほど!と、我が家でも取り入れ始めていることをいくつか紹介したいと思う。
まず、J下部は、ジュニアといえども、身体作りをめちゃくちゃ重要と考えている。子供なんてどうせそのうちおっきくなるよ、なーんて、他力本願な考えではなく、化学的に、強く大きな身体を作ろうとしている。
このことは、我が家では全く意識していないことだった。野菜は食べようとか、好き嫌いはなくそうとか、そんな当たり前のことはやってたけど、いまこのジュニア時代の身体作りがそんなに大事なんて、考えてもいなかった。
チーム名は伏せるが、あるチームは、
一食ご飯3杯に肉100gがマスト
らしい。これを毎食やりながら、それ以上食べると。そりゃデカくなるわ。練習よりも食事がキツイらしいから面白い。我が家では、どちらかというと細い息子に、あの手この手で食べさせようとするが、なかなか上手くはいかない。でも、まずは、食事も重要ファクターであると意識することから始めている。隙あらばオニギリ食えと。あとジュニアプロテインやセノビックも、本人に飽きが来ない範囲で取り入れている。
もう一つ、J下部の子たちがみんなやってること、それは、縄跳び。とにかくみんな縄跳びが上手くて驚く。確かにボクサーみんなやるもんな。サッカーに必要なアジリティ、ステップワーク、そして体幹強化に良いらしい。たしかに!これはいつでもどこでもできるし、金もかからないし、非常に合理的だと思った。ジュニア期は、身体が出来ていない分、大人ではあまり無いようなヘンテコな動き方になる時があるが、そういった細かなチューニングに最適だと思った。遊び半分で、暇な時はやるようにしている。
最後に、これはトレーニングの話ではないが、J下部は、とにかくスピードを大事にしている。これは、俊敏性を鍛えていくのは勿論だが、根本的に、走れないヤツはサッカーやる資格無し、ということだと思う。ボールに触っている時間より走っている時間のほうが圧倒的に長いのだから当然だ。泳げないと水球できないってくらい、走れないとサッカー出来ないと考えられている印象だ。
これからも、J下部の情報には敏感にしていきたい。またご紹介します。
キック力をつける
まだ、身体の発達途中のジュニア期において、強いボールを蹴ることに、そんなに拘る必要はないと思っている。
過剰に練習したり、蹴るボールの強さを追求し過ぎて、身体に負担になったり、変な癖をつけてしまう恐れがあるからだ。
うちの子供も、3年の前半くらいまで、ヘナチョコボールしか蹴れなかったけれど、特に問題視もしなかったし、意識した練習もしていなかった。
しかし、ある週末の空き時間に、2人でボール蹴りをしていて驚いた。なんだか急に蹴れるようになっていることに気がついた。
今では、チームでフリーキックやコーナーキックを任せられるほど。
でも、なんにもしてないのに、なぜ?
本人に聞いてみると、今どきの回答が。
なんと!いつの間に、そんなことを。
でも、とっても良いと思った。強制的にではなく、あくまで自主的に、上手な人を真似ていたのだ。しかも昔と違って、動画を見ながらだから、より正確に真似ができる。
足のどこに当てるか、バックスイングはどう意識し、フォローはどうするか、立ち位置は、、、と結構しっかり動画には説明があるようだ。
いまやヴィッセル神戸のディレクターの三浦さんだから、なおの事、分かりやすいのかも知れない。
学ぶの語源は、真似ぶ。
何よりキックの自信がプレー全体の自信にも繋がるようだ。それは、本人にはとても良いことだった。
現代は、海外のサッカーもすぐに観れるし、真似る材料が山ほどある。うまくロールモデルを持ちながら、頑張っていくことも、大切なんだと感じた。